「遠くへ行きたければ、みんなで行け」を読んだ

読んだ本

「遠くへ行きたければ、みんなで行け 〜「ビジネス」「ブランド」「チーム」を変革するコミュニティの原則」

著者: Jono Bacon (Webサイト)

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この本を選んだ理由

最近コミュニティの立ち上げに挑戦したが、うまくいかなかった。自分のモチベ管理を含めてもうすこし何かできることがあったのではないかなと思いつつ、新しく運営し始めるところでもあった。何か戦略的にやらないと自分の熱も冷めそうという心配もあった。

そんな中で、以下の投稿を見て購入した。

コミュニティ運営の参考になる本を探していた。Code for Japanが翻訳していることもあり、コミュニティ主体のアプローチを期待して読んだ。

本の内容の印象

序文では、オープンソースコミュニティの成功事例が紹介されていた。LinuxやUbuntuなどのコミュニティが、どのようにして成長し、維持されてきたか。その原則を抽出し、ビジネスやブランド、チーム運営に一般化したのがこの本だ。

雑感として、思ったより企業のプロダクトのためにコミュニティを活用する内容だと感じた。確かにそれは重要だが、Code for Japanが翻訳していたこともあり、もう少しコミュニティが主体で、他のものは副次的なもののためだと思っていた。Code for Japanは市民が主体となって社会課題を解決するコミュニティだ。そのような団体が翻訳している本だから、もっとコミュニティファーストの内容を期待していた。期待と少しズレたが、参考になる部分は多かった。

コミュニティ作りはプロダクト作りと一緒

コミュニティ作りはプロダクト作りと似ている。結局は人の心がベースだ。これはすでに比較的分析されている。心理学や組織論の研究でも、人のモチベーションや所属意識は明確な要因によって左右される。

プロダクト作りと同じように、どんな人が何を求めているかでコミュニティの方向性が変わる。分析して、都度修正が必要だ。ユーザー調査やフィードバックループが重要なのは、プロダクトもコミュニティも同じだ。

ミッションとビジョンの明確化

エンゲージメントを高め、組織への参画感を強めるには、組織の一員であることを認知してもらう必要がある。ミッションとビジョンを明確にし、組織が向かう先を定めておく。「なんとなくこれだろう」ではズレる。組織論の研究でも、明確な目的意識があるグループの方が、メンバーのエンゲージメントが高い。

別件で友人が人の夢を火種としていた。midnightsun というコミュニティだ。「夢を見つけ、夢を支え、夢を叶える」というコンセプトで、本気で自分の人生を生きる人々が集まるコミュニティだ。

midnightsun

これは結構好きな考え方だ。それぞれの火種は共有されて初めてともり続ける。そのままだと萎縮して消えてしまう。コアメンバー内でも起きることだ。足並みが揃わず、イベントの方向性もバラバラでよくわからなくなることがある。自分が立ち上げたコミュニティでも、コアメンバーの間で「何のためにやっているのか」がズレてしまったと思っている。

貢献の視覚化と次の段階

団体への貢献をさまざまな形で用意しておくことも重要だ。小さなもので良いが、できるだけ視覚化し、エンゲージメントを高める。ゲーミフィケーションの研究でも、貢献が可視化されることで参加者のモチベーションが向上する。

自分たちのコミュニティに置き換えると、タグ付きでTwitterに投稿してもらったら、いいねをする、コメントをするなどが考えられる。実際にこのような仕組みを導入しているコミュニティは多い。ハッシュタグで投稿を集約し、運営チームがリアクションすることで、参加者は「自分の投稿が見られている」と感じられる。

その先があることも大事だ。いきなりコアメンバーになるのではなく、段階的なステップを用意する必要がある。例えば、イベントに参加する、LTをする、運営を手伝う、といった段階だ。参加者の成長パスを設計することで、長期的なエンゲージメントを維持できる。

今後の活用

最近コミュニティの立ち上げに挑戦したが、うまくいかなかった。具体的には、初回のイベント参加者は一定数いたが、その後の継続参加が見込めなかった。運営チームのモチベーション維持も難しかった。運営し始めるところでもある。この本は参考になった。第一段階の感想なので簡単にまとめたが、また何度か読み直したい。

コミュニティ運営は一朝一夕でいかない。継続的な分析と修正が必要だ。この本で学んだ原則を、実際のコミュニティ運営に活かす。特にミッションの明確化と、貢献の視覚化は早急に取り入れたい。