Unreal MCPを触ってみた。AIでレベルを作る入口を探る

UE九州もくもく会で、Unreal MCPを触ってみた。

きっかけは、Unreal Engine向けのMCPが出たらしいという話を見かけたこと。ちょうどもくもく会だったので、Unreal Engine 5.8を入れるところから始めた。

結論から言うと、思っていたより簡単に動いた。

もちろん、まだ何でもきれいに作ってくれるわけではない。見た目は普通に厳しい場面もあった。ただ、AIからUnreal Engineを操作できる入口としてはかなり面白い。ここからどう使えるようになるのか、楽しみになった。

Unreal Engine 5.8

まずはUnreal Engine 5.8のインストールから。

インストールして触り始めたら、チュートリアル用のワールドが用意されていた。これがかなり丁寧だった。

雑に一通り触るだけでも、何がどこにあるのかは分かる。Unreal Engineは久しぶりに触ると毎回「どこだっけ」となるので、最初からこの導線があるのはありがたい。

Unreal MCPのセットアップ

なんやかんやでUnreal MCPは動いた。

ただ、ここで少し分かりにくかったのがToolsetsまわり。自分が動かすには、少なくとも次の3つが必要だった。

  • Unreal MCP

  • Toolset Registry

  • All Toolsets

Unreal MCPは接続部分で、Toolsets側に「何ができるか」が入っている感じだった。

一番上のUnreal MCPは必須として案内されるし、それを入れるととりあえず接続はできる。ただ、それだけだと実際には何もできない。Toolset Registryはいつの間にかオンになっていたが、All Toolsetsはオンになっていなかった。

ここを入れてから、ようやくオブジェクトの配置やPCGボリュームの配置を試せるようになった。

たぶん、同じところで詰まる人はいると思う。Unreal MCPだけ入れて動いた気分になるが、AIに実際の操作をさせたいならToolsetsまで見る必要がある。

手元環境の微妙なつらさ

MCP自体とは別に、手元の環境でも少し困った。

今回はWindows機でUnreal Engineを動かしていたが、普段使っているキーボードではないので単純に使いにくかった。こういう地味な違和感は、もくもく作業だと結構効く。

それなら普段使っているMacから接続できないかと思ったが、そこもすんなりはいかなかった。hostが 127.0.0.1 のまま変えられないように見えて、別マシンからアクセスできなかった。

このあたりは設定をちゃんと追えば解決できるのかもしれない。ただ、この日はそこを掘るより、まずUnreal MCPで何ができるかを見る方を優先した。

グラバー邸チャレンジ

せっかく長崎でやっているので、長崎っぽいものを作らせてみることにした。

指示は雑に「グラバー邸を作って」。

ログを見る限り、AIはかなり頑張っていた。何かを解釈して、配置しようとしている感じはある。

ただ、見た目はまだ厳しかった。

これは別に悪口ではなく、現時点の期待値としてはそんなものだと思う。言葉だけで「グラバー邸」を渡して、こちらが想像している見た目に近いものが出てくるほど簡単ではない。

とはいえ、ここで完全にダメだとも思わなかった。むしろ、簡易的なレベルのたたき台を作る用途なら、すでに入口は見えている気がする。形を作らせて、人間が直す。最初から完成品を期待しないなら、使い道はありそうだ。

画像からレベルを作りたい

今回触って一番やってみたくなったのは、AIの画像からレベルを生成すること。

たとえば、先に画像生成AIで「こういうステージにしたい」という絵を作る。その画像をもとに、Unreal側で壁、床、建物、道、オブジェクトをざっくり配置する。そこまで自動でできると、レベル制作の最初の一歩がかなり軽くなる。

もちろん、ゲームとして成立するレベルにするには、導線やスケール、当たり判定、プレイヤーの視界など、人間が見るところは山ほどある。そこはAIが一発でやるより、人間が調整する前提の方が現実的だと思う。

それでも、白紙から始めるよりはだいぶ楽になるかもしれない。

Unreal MCPは、その方向の入口として面白かった。

UE九州もくもく会のこと

この日はUE九州もくもく会の3回目だった。

今回は長崎市ではなく大村で開催した。参加者はまた2人だけ。正直、残念ではある。人は来なかった。まあ、しゃあなし。

ただ、終わったあとに今後の話をしたのはよかった。

春にピヨさんと話して、毎月もくもく会をやってみようとなってから3か月。改めて、まず続けることが大事だなと思った。人が少ないからやめる、ではなく、続けながら形を探す。

Unreal Engineに限らず、3Dやゲーム制作の入口として、Babylon.jsで軽くゲームを作ってみるような会もありかもしれない。外でGPUを使える人が長崎にどれくらいいるのか、という現実もある。

その日の最後には、Android XR Developer Catalyst Programの話もした。Android Developersのページを見ると、Android XR向けの体験を作る開発者を支援するプログラムで、有線XRグラス向けにはUnreal Engineも選択肢に入っていた。

Android Developers
Android XR Developer Catalyst Program
Android XR向けの拡張現実や没入型体験を作る開発者を支援するプログラム。

飲みに行った二次会でも、スナックでずっと話して、なんとなく方向が固まった。久しぶりに必死に考えた感じがあって、かなり楽しかった。

続けること

Unreal MCPは、思っていたより簡単に動いた。

Toolsetsを入れないと何もできないという詰まりどころはあったし、グラバー邸の見た目はまだ厳しかった。それでも、AIからUnreal Engineを操作して、簡易的なレベルを作る入口としては十分に面白い。

次は、画像からレベルのたたき台を作るところまで試してみたい。

UE九州もくもく会も、まずは続ける。人が増えるかは分からないが、こういう時間を一緒に過ごせる仲間が増えると嬉しい。